「窓の外の景色と同じように調和のとれた世界で、消えてゆきたいと思うだけだ」
若くして癌で死にゆく主人公「ナスミ」は、痛みと苦しみと孤独と不安に苛まれながらも、残された人々には調和された世界で生きてほしいと願うのでした。
そして「ナスミ」が死んだ夜を中心として、さざなみが水面に広がっていくように、ナスミの周囲の人々に様々なドラマが起こります。
複雑に交差した登場人物の人生が、ナスミの最後の願いにより、美しくも緩やか動き出していく作品となっています。

図書館ではこの単行書を所蔵
（駿：913.6||Ki97，船：913.6||Ki97）

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