作者の司馬遼太郎は，「燃えよ剣」（新選組の話）や「竜馬がゆく」，など多くの歴史小説を執筆しています。本書は，明治時代を舞台にした3人の主人公，秋山好古，秋山真之，正岡子規，の生き様を描いた作品で，明治の改革期に外国からの圧力に負けないように，日本がどのような変化を遂げたのか，その一端を垣間見ることが出来ます。本書は，多くのビジネスマンが必読書に挙げていることでも有名ですが，物語として面白いだけでなく，登場人物の言葉・思考が，仕事をする上で，また，生活を豊かにする上で参考になる点も特徴です。一例を挙げると，「人の頭に上下などはない。要点をつかむという能力と不要不急のものはきりすてるという大胆さだけが問題だ」という秋山真之の言葉が書いてあります。何が要点なのかを考えるには，まず，何を切り捨てるかを考えれば良い，と言えます。是非，手に取って読んで頂きたい本ですが，時間が無くて読むのが難しいという人は，本書が映像化されたNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」（2009～2011年）をDVDで借りて見て下さい。その内容に引き込まれることと思います。

図書館ではこの単行書を所蔵
（駿：913.6||Sh 15||1，船：913.6||Sh 15||1 ）
＜駿・船：DVD所蔵なし（入手不可）＞

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