本書は本の読み方の指南と、その結果何が得られるかが書かれているが、その読み方が結構面倒くさい。しかし、もし実践することができれば得られる成果は“大きい”と感じられるものがある。本書の筆者は平成30年度現在、東京大学の３年生であり、高校３年生の時には偏差値35で、本書で紹介している読み方を実践して「地頭力」と「読み込む力」を修得し、東京大学合格を果たしたと聞けば、内容に興味がわいてこよう。
東京大学の学生は自身の読書経験をもとによく議論を行うという話しは前から聞いていたが、本書でもそのことに触れ、それがなぜ行われているのかの論理的な説明に納得させられた。本を読み「なるほど」と思ってただ読了するのでは、それは単なる「情報」に過ぎず自身の「知識」にはならない。いくつかのSTEPを経て、本書に書かれている方法論を自身のために活かす。そんな読書の仕方を身につけても良いと思わせてくれる。

図書館ではこの単行書を所蔵
（駿：019.12||N 86、船：019.12||To）

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