おすすめの本

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☆おすすめの本☆ ①理科系の読書術 インプットからアウトプットまでの28のヒント 鎌田浩毅著 ②読書の価値 森博嗣著 / 推薦者:宇於﨑勝也(建築学科/不動産科学専攻)

同時期に出版された2冊の本を紹介します。どちらも読書に関するものですが、何のために本を読むかの姿勢が異なっています。
「理科系の読書術」は京都大学で火山学を教授する著者が、学生たちの読書が苦手という訴えを聞いて、本の読み方を6章にわたってレクチャーしてくれる上に、最後には読まずに済ませる読書術まで教えてくれるという至れり尽くせりの内容となっています。本書では、著者のネーミングによる読書のためのさまざまなワザが紹介されていますが、注目すべきはアウトプットを優先した読み方です。レポートでも論文でも自分が得たい成果をまず設定し、そのために必要な部分のみを掴んでいく。理系の学生にとっていかに効率よく学修するかの示唆が得られる内容となっています。
一方、「読書の価値」は名古屋大学で建築学を教授していた著者が、自身が読書にいかに苦労してきたかを振り返り、本を選ぶのは友達選びと同じだと説き、選り好みせずに幅広く付き合ったほうが新たな知見に多く触れられて楽しいとしています。また、文章を書く理由や書く方法にまで言及します。さらに、すでに300冊以上の本を出してきた著者が、いまだにインプット(読書)を続け、アウトプット(執筆)をできるだけ避けている最近の生活や、出版・取次・書店というこれまでの紙の本を流通させてきた仕組みに関する悲観的な展望までを語っています。
学修に活かすための本の読み方を知りたければ前者を、本を読む価値を再認識したければ後者を、ぜひ読んでほしい2冊です。

図書館ではこの単行書を所蔵
(駿:019.12||Ka 31、船:080||C 64||2480)

※表紙画像は紀伊國屋書店BookWebから提供されています。
こちらをクリックすると紀伊國屋書店BookWebページが開きます。

図書館ではこの単行書を所蔵
駿:019||Mo 45、船:019||D

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