「野球のボールを光速で投げたらどうなりますか」「マシンガンを束ねて下向きに撃ったら空を飛べますか」・・・といった子供たちの突拍子もない質問に科学的に答えた本。著者のランドール・マンローはNASAでロボット工学に携わった異色のマンガ家で、彼のウェブサイトにはアメリカじゅうからこうした素朴な質問が山のように届くらしい。それに科学的知識を駆使して、場合によっては知り合いの研究者を巻き込んでできるだけ正確に、かつユーモラスに答えている。もっとも、実際には実験できない質問が大多数だから、本当にそうなるのかは確認できないのではあるが。
この本を読むと、科学とは閉ざされた研究室内での研究者の自己満足に終わっていいものではなく、人々の「なぜ」という疑問に答えるものでなくてはならない、ということを再認識できる。そして研究者のそういった姿勢が科学好きな子供たちを増やしていくのだと思う。
ちなみに、冒頭の「野球のボールを光速で投げたらどうなりますか」への回答は、ボールの分子と空気の分子が核融合して大量のガンマ線と核融合生成物が放射されて…
あとは本を読んでください。
図書館ではこの単行書を所蔵
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