おすすめの本

おすすめの本

☆おすすめの本☆蛇の文化史  世界の切手と蛇のはなし  内藤陽介著
 推薦者:伴周一(一般教育)

面白かった。蛇のイメージはやはり多くは神秘と恐れの中にあり、ただの生き物というより畏怖と忌みを纏っています。その姿は昔から畏れられていたのでしょう。その毒で多くの命が失われたことでしょう。半面その生命力から、生を象徴する力を示す神々と神話がとてもたくさんあり、生き生きと描かれてます。おもしろい。死と生がそこにあります。
「鏡餅と蛇神信仰(日本)」ではあまり毒の印象が少ないのに大蛇への畏敬の念が深く、太古の日本では大蛇が闊歩していたのでしょうか?想いが巡ります。それに対し、「インド神話と仏教の蛇(インド)」・「ファラオとコブラ(エジプト)」の蛇は毒蛇が主役のようです。おかげでシヴァの顔が青黒くなってしまいました!そうしてシヴァは世界を救います。シヴァすごい!さすが破壊と再生の神。インド神話と仏教の蛇是非読んでみよう!キャラクター多過ぎで超面白い!
「エデンの園でイブを誘惑するためには人の言葉がしゃべることができる必要がある。」ということで人の顔や人の上半身をもつ蛇が描かれている。ならば神に罰せられる前の蛇には脚、羽、耳のあってもいい?もちろんいいんです。宗教的解釈で「それいるんだ!」が本当にたくさんあります。真剣なだけにイメージを超えた世界がたくさんあります。メドゥーサからアスクレビオスの杖までみなさん個性的で素晴らしい!
さて人は、社会は、文化は、生死に関わる存在である蛇をどう捉えてきたのか、この一冊で堪能していただきたい。本当に面白いです。是非読んでみよう!!!

 

蛇の文化史―世界の切手と蛇のはなし

図書館ではこの図書を所蔵
(駿:     ||       船:388||H )
※表紙画像は紀伊國屋書店BookWebから提供されています。
こちらをクリックすると紀伊國屋書店BookWebページが開きます。

 

ページトップへ