もともとは1986年に出版された本で、それが20年の月日を経て文庫化されたもの。大幅に加筆・訂正されているそうです。
内容としては、熱とエネルギに関する概念がどのように紆余曲折しながら(?)発展していったかを追っている。文庫サイズなので、小説を読むように読んでいっても、それなりに楽しめる。(もしかしたら、現代の熱力学を知っている人なら1巻あたりはあまり面白くなく、2巻の最後~3巻目で一気に面白くなるかもしれない。)
物理学科などで、熱力学や統計力学などをちゃんと勉強した人だと、どうして今の概念が熟成されていったかが良く分かり、熱とエネルギの分野の理解が深まるでしょう。
さらっと読むなら小説のように楽しめ、ちゃんと読むとものすごく勉強になる。そんな3冊です。