おすすめの本

おすすめの本

☆おすすめの本☆ シャーデンフロイデ 人の不幸を喜ぶ私たちの闇 
 リチャード・H・スミス著  推薦者:伴周一(一般教育)

 人の業とはかくも暗く面白い!害を意味するシャーデンと喜びを意味するフロイデ!他人の失敗や不幸に至福の喜びを感じる人の本質!さらに積極的に他人を陥れる愉悦と幸福・優越の恍惚!この感情を客観的にみるとこんなにもおもしろい。さあ、鏡をみるようにこの本を手に取りましょう!すべて私・あなたの事です!怖!嫌!酷!最高です。
 「余人しくじるべし」、「相応しい不幸は蜜の味」、「妬み転成」、なんとうまい章題(訳題)でしょう!どこかで使いたくなりますね。この本では巧みな言葉の使い方が鋭く刺さります。最高です。「我々人間は、他人の現実的な不幸および苦に対して喜悦を、しかも少なからぬ喜悦を感じる存在である。」思い当たる節はありませんか?あります。「妬みを帯びた敵意というのは、一種独特のものがある。妬ましいと思える相手が同じくらいか、自分と比べてもっと苦しみさえすれば、妬みを感じている側の人たちは、自分たちが損することを厭わない。」厭わない自分はいませんか?います!ぜひ振り返ってみましょう、向き合ってみましょう。
 人の業はおそろしく・愚かしい、そのたくさんの事例を元にシャーデンフロイデを解説されています。特にアマデウスのサリエリ、ナチスのヒットラーそしてリンカーンについてかなりのページ数を使って深堀りしています。その興味深い対比をぜひ楽しんでください。非常に面白いです。
 さて、「あの男が好きではない。だから、もっと彼のことを知らなければならない」(リンカーン)深い一言です!シャーデンフロイデを理解し良くも悪くも使える人間となりたいものです。特に悪い方で使いこなしたいですね!関連して「他人を引きずりおろすのに必死な人 榎本博明著 SBクリエイティブ」こちらも一緒に読むとさらに深まります。
 もう一度、さあ、鏡をみるようにこの本を手に取りましょう!

 

シャーデンフロイデ―人の不幸を喜ぶ私たちの闇

 

図書館ではこの図書を所蔵
(駿:361.4||Sm5  船:361.4||Sh )

※表紙画像は紀伊國屋書店BookWebから提供されています。
こちらをクリックすると紀伊國屋書店BookWebページが開きます。

 

ページトップへ