ドイツでは第二次世界大戦に関する裁判が2つありました。ひとつは、戦勝国がドイツの戦争指導者を裁いたニュルンベルク裁判、もうひとつは、ドイツ人自身が戦争に加担したドイツ人を裁いたアウシュヴィッツ裁判。本書は、後者の裁判記録をもとにフィクションとして描いた作品です。
戦争から20年近くたってわざわざ過去を暴く必要はあるのか、ただ収容所に勤務していたというだけで何らかの責任にとわれるのか。戦争の実態を知らなかった主人公が、偶然、通訳として裁判に関わるようになり、加害者、被害者、証人、さまざまな立場にあった人々の価値観に接しながら戦争と向き合っていきます。
しばしば日本と比較されるドイツ。ドイツの戦争に対する考え方の一端に触れてみましょう。

図書館ではこの図書を所蔵
（駿： 943.7 || H53    船：914.6||H48）

※表紙画像は紀伊國屋書店BookWebから提供されています。
こちらをクリックすると紀伊國屋書店BookWebページが開きます。