おすすめの本

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☆おすすめの本☆ シリーズ水産の科学6  マグロの科学 中野秀樹編著 
 推薦者: 伴周一(一般教育)

マグロ入荷しました!お待ちかね、シリーズ水産の科学第6弾!本命マグロ登場です!超面白い水産の歴史と科学と社会、水産の深い世界が楽しめます。本書は概要、利用史、生理・生態、漁獲と資源管理、流通・経済、食品、養殖の歴史と現状、養殖・種苗生産の技術の8章に渡ってマグロの興味深い世界を掘り下げます。

マグロと日本人とのつきあいはとても古く、縄文時代前期約6千年前の貝塚からマグロの骨が見つかっているようです。また万葉集にも大漁を喜び・美味しくご馳走になっている歌があるほど、昔からとても身近で仲の良い食の友人といえます。またマグロの生理・生態として、主にクロマグロ、ミナミマグロ、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンナガマグロについて魚としてのマグロを科学的に分析しています。それを踏まえた上で漁獲量や資源管理、流通・経済の視点でマグロをみると、マグロそのものがいかに優良な流通資材であるかわかります。現代ではまるで貨幣のようにマグロは世界で流通しています。そしてその品質を確保し、流通を確実なモノとするための技術は本当にすごいです。食の安全と味をささえる冷凍技術と解凍技術は必見です。さらに注目の養殖ですが、マグロ特有の難しさと現状について詳しく書かれています。ブリ類でもでてきた、いわゆる魚の赤ちゃんである仔魚での浮上死・沈降死は大きな問題で、それを乗り越えると共食い期がやってきます。またすこし大きくなると、回遊スピードの速いマグロらしく障害物にぶつかって(そのダメージがきっかけで)死亡する衝突死が養殖を悩ませます。水温の影響が大きいマグロは孵化から成体までの活動温度が異なり、それに合わせた養殖が必要となります。さて多数の難題をどう克服してきているのか是非本編でご堪能ください。

今後の完全養殖の進化発展を期待しています。超美味しいマグロに感謝!是非どうぞ。

シリーズ水産の科学<br> マグロの科学

図書館ではこの図書を所蔵
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