先日，実家に帰省した際，学生時代に心を動かされた本が本棚に並んでいるのに気がつきました。もう一度読み返しているのですが，当時とは違った満足感が得られています。良い機会なので，これらの本たちを紹介していこうと思います。今回紹介する「失敗学のすすめ」では，「未知への遭遇」による失敗から学び，その経験を生かすことで「未知なる知識」を発掘することを「よい失敗」としています。この定義は，研究成果を焦っていた大学院時代の私にとって，チャレンジすることへの勇気と失敗することへの免罪符（良くも悪くも・・・）を獲得したような気がして，幾分気持ちが楽になったことを覚えています。今，改めて読み返してみると，当時よりも経験を積んだこともあり，本書の内容に頷く点が多々あり，より深く理解できるようになった気がします。また，建築物の耐震設計の歴史を「よい失敗」の繰り返しとして説明するアイデアを思いつくなど，新たな発見もありました。

図書館ではこの単行書を所蔵

（駿：336.17||H 41、船：336.17||Sh）

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