いざ必要に迫られたとき，英語ほど普段の己の不勉強を悔いる科目は無いのではないでしょうか。この本は名著として名高い旧作「日本人の英語」（1988年4月）の「実践編」として，最近（2013年4月）出版された最新作です。英語論文の添削等，日本人の書いた英語に長く携わってきた著者（現在，明治大学政治経済学部教授）が，「日本語を母語とする人間が，日本語で考えた内容を英文で書き表そうとする際におかしやすい誤り」を指摘し，ネイティヴの表現法を紹介していきます。どの節も「そういうことだったのか」と思わず膝を打ちたくなる内容ばかりで，私も読んでいて冷や汗をかかずにはいられませんでした。初めて英語テキストにふれるゼミ生，英語の研究論文と悪戦苦闘中の卒研生，国際会議での発表を控えた大学院生等に，ぜひオススメします。
