おすすめの本

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☆おすすめの本☆ユニバーサルデザインの基礎と実践  ひとの感覚から空間デザインを
 考える  一般社団法人日本福祉のまちづくり学会 身体と空間特別研究委員会編 
 推薦者:植田 瑞昌(まちづくり工学科)

本書に深く関係するテーマは、「ノーマライゼーション」と「バリアフリー・ユニバーサルデザイン」です。ノーマライゼーションとは、どのような障害があっても、一般市民と同等の生活と権利が保障されるべきだとする概念です。また、ユニバーサルデザインとは、より多くの人々が使いやすい製品や環境をデザインするという考え方やプロセスであり、広く知られています。本書では、単なる機能性や効率性の追求にとどまらず、利用者の多様な感覚や行動に配慮することの重要性を理解できます。さらに、光や音など目に見えない情報や、五感を活用したデザインの手法についても紹介しています。構成は「見ること」「聞くこと」「触ること」「移動すること」の四つの視点から成り、それらを科学的に分析し、具体的な事例とともに解説しています。また、すべての人に配慮しようとすると、あれもこれもと詰め込みすぎて、逆に使いづらくなることがあります。本書では、設計をする際に「何を優先するか」を決め、それらを統合(インテグレーション)する「プラスのデザイン」から「マイナスのデザインへ」の重要性についても説明しています。モノづくりに携わる理工系の皆さんにとって、当事者の意見や参加は極めて重要な要素となります。本書は、バリアフリーやユニバーサルデザインの枠を超え、障害の有無にかかわらず、すべての人々の豊かさを向上させるために何ができるのかを考えるきっかけとなるでしょう。ぜひ手に取ってみてください。

 

ユニバーサルデザインの基礎と実践―ひとの感覚から空間デザインを考える

図書館ではこの図書を所蔵
(駿: 369.27||N77  船:369.27||Y )
※表紙画像は紀伊國屋書店BookWebから提供されています。
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